2026.02.13

福岡県訪問看護連携強化事業に参加。BCPを『地域の安心』に変えるために必要なこと

2月13日(金)、大博多ビルにて
「福岡県訪問看護ステーション連携強化事業」の
研修に参加してきました。

今回のテーマは、
災害時に地域の訪問看護ステーションが
手を取り合い、
ケアを継続するための仕組みづくり。

現場のリアルな課題と、
未来への希望が見えた研修の様子を
ご報告します。

訪問看護連携型BCP(事業継続計画)とは?

もし大きな災害が起きたり、
スタッフの欠勤が重なって、
ある訪問看護ステーションが機能不全に
陥ってしまったら……。

そんな「もしも」の時に、
周辺のステーションが連携して対応するのが
「訪問看護連携型BCP」です。

ハブ機能: キーとなるステーションが、支援が必要な所と、支援可能な所をマッチング

代行訪問: 訪問可能な別のステーションの看護師がご利用者のもとへ駆けつける

この仕組みの最大の目的は、

どんな状況下でも
「医療を必要とする方への支援を途切れさせない」こと
にあります。

理想と現実の「壁」をどう乗り越えるか

シミュレーションでは、
感染症で2つのステーションが
機能しなくなった想定で訓練を行いましたが、
実際に動いてみると多くの課題も見えてきました。

シミュレーションで挙がったリアルな課題

手続きの壁: 訪問看護指示書やケアプランの変更をどう迅速に行うか。
事前にどのように医師等の理解を得ておくか。

同意の壁: 個人情報の共有について、
事前にどのようにしてご利用者やご家族の同意を得ておくか。

信頼の壁: 「代行訪問をきっかけに、そのまま契約を乗り換えられてしまうのでは?」
というステーション側の不安。

これらは代表者だけでなく、
現場で働くスタッフ一人ひとりが
自分事として理解し、
納得していなければ解決できない問題です。

「申し送り」に隠された、安心を届けるヒント

特に印象的だったのは、
代行訪問時の「申し送り」の重要性です。
単なる医療的なデータやケアの手順だけでなく、
以下のような「周辺情報」が、
代行による訪問時のご利用者やご家族への
信頼関係の構築には欠かせません。

● 駐車場の正確な位置

● キーボックスの有無や開け方

● ご家族への配慮事項(声掛けのコツなど)

こうした細やかな情報の受け渡しこそが、
利用者様の不安を和らげ、
スムーズなケアに繋がるのだと再確認しました。

研修を終えて:地域と向き合うということ

今回は南区と城南区のステーションのグループで
シミュレーションを行いましたが、
最後には、
「これを実際に行うには事前の信頼関係の構築が不可欠」
だからこそ、
「この交流を一度きりにせず、今後も続けていこう」
という強い連帯感が生まれました。

「不安をどう安心に変えていくか」を
全員が真剣に考える姿は、
とても心強いものでした。

災害時に事業を継続するための
「計画(マニュアル)」を練ることも
もちろん大切です。

しかし、それ以上に大切なのは、
利用者様一人ひとりと向き合うのと同じ熱量で、
地域ともしっかり向き合うこと
なのではないでしょうか

地域のステーション同士が
「顔の見える関係」を築くことこそが、
究極のBCPであり、
地域の信頼と安心に繋がるのだと感じる一日でした。