福岡県訪問看護ステーション連絡協議会総会に参加しました
11月4日(土)、福岡県医師会5階にて福岡県訪問看護ステーション連絡協議会総会に参加してきました。
特別講演では、当理事でありレスピケアナースの管理者でもある山田が座長を担いました。
特別講演では、ハラスメントがテーマ
講演内容は「訪問看護における暴力・ハラスメント対策」「在宅医療現場における犯罪抑止に向けた取組及び犯罪発生時の対応について」で、三ツ角法律事務所の三ツ角 直正氏と、福岡県警本部より講師をお招きしました。ハラスメントといえば、最近は医療機関や在宅医療に限らず介護分野においてもカスタマーハラスメント、いわゆるカスハラが問題となっていることが新聞はじめメディアでも取り上げられるようになってきました。
カスハラはサービス業全体の問題となっている
カスハラといえば、例えばタクシーの運転手に暴言を吐く例をはじめサービス業全体の問題となっています。スーパーマーケットの団体によると「社長を呼べ」と無理難題を言って店員を威嚇するケースは社会的に地位が高い人に多いなど、分かってきていることも出てきているようです。
特に、日本は「お客様が神様」という風土があり、それが顧客側の立場を強いものにしている…と思いがちですが、特に最近は新型コロナの影響もあり、日本だけでなく米国のサービス業でも多い傾向にあるそうです。
ハラスメントが招く不幸
ハラスメントは従業員が我慢する等で抱え込んでしまうなどして心の健康を損ない、職場の士気を下げるといわれています。また、専門職としての質の低下を招き、離職にもつながった結果、すぐの人材確保が困難となり、結局必要な方に必要なサービスが行き届かなくなる上に、カスハラであればカスハラしている本人が結局困ることに繋がります。その他に、カスハラの程度次第では、刑事罰や民法違反となることもあります。
ハラスメント防止に向けて
講演では、①ハラスメントの防止として、企業が明確な方針を示すこと、②具体例を示したマニュアルを作成すること、③社員一人ひとりが相談窓口を把握しておくこと
上記の3つが大切なのだと学びました。
また、顧客とスタッフの関係に上下はありません。自宅での生活を継続するために、スタッフや多職種、そしてご利用者や家族がパートナーシップを以って実現していく。これがレスピケアナースの考える専門職とご利用者・ご家族との関係です。もちろん、専門職として質の高いサービス提供を行っていくことも併せて努めていきます。しっかりハラスメントには毅然と対応し、スタッフも守っていきたいと考えています。