令和6年はトリプル改定
来年の4月にはトリプル改定があります。
トリプル改定とは何かというと…介護保険と障害福祉、そして医療保険の3つが一気に改定を迎えるということです。
介護保険は3年、障害福祉は3年、医療保険は2年の間隔で毎回見直しが行われています。実は、私たちが病院へ通う際は2年ごとに料金が変動しているなんてこともあるわけですね。
トリプル改定が注目される理由
医療も福祉も介護も、いわゆる社会保障という大きな枠組みで運用されています。実はこの制度を両跨ぎしている人は少なくありません。
極端な話、介護保険料は40歳以上から支払い義務が生じるわけなので、こうした人たちも影響を受けているわけですね。実際にサービスを利用している場合は、それぞれがバラバラな制度運用をされていると、痒いところに手が届かない!なんてことも、実際に起こりうります。
あくまで例えですが、高齢者の通院リハビリを今度から無しにしますなんてことがあった場合、介護保険がしっかり受け入れ態勢を整えた制度にしないと、リハビリ難民が生まれてしまうと考えれば、イメージがつくのではないかなと思います。
トリプル改定は、そういった細かい部分が調整出来るという点でもあれば、大胆な改革を実施することが出来るタイミングでもあり、今後の方向性の示し方と共に改定が行われるため業界では大変注目されるんですね。
改定が施行されるのはいつから?という問題
制度は単にルールが変わるわけではなく、実際に料金の変動も生じるため国会の予算通過後に制度が正式に確定するということになります。制度の運用開始は4月1日からとなりますが、、、令和6年は介護保険について4月開始となるかは確定していません。
というのは、医療保険側が制度施行を6月1日となったからです。ちなみに薬価(薬の値段)は4月1日から変更となります。
これは、ICT化が進んだ結果、システム改修が間に合わなくなってしまうためです。介護保険でICT化が進んでいる事業所なら実感としてあるのではないでしょうか。度重なるアップデートやシステムエラー…あれは辛いですね。
私も平成30年の介護保険制度改定の際、予算通過が3月28日となり制度改定まで残り3日という中、当然前もって準備はしていたものの、かなりヤキモキしていたことを覚えています。
そういうわけで、医療保険は6月1日から施行となったわけですが、介護保険はまだ議論途中で決まっていません。特に医療保険と介護保険の両方に関与する訪問看護の場合は、別となった際には相当の混乱が想定されますので、しっかり備えていきたいと思います。
今回の制度改定は、それ以外の法律の絡みなどでの変更も出てくるでしょうから、しっかりウォッチングしていき、またこういった場で共有していきたいと思います。